サボテン兄弟

 将軍様が核実験(真偽のほどはともかく)などやってくれたお陰で、総理大臣様をはじめ戦争したいのが見え見えな人々が張り切ってるが、これら全ての騒ぎに対して、ただひとこと「アホか」と言いたい。
 昨日たまたま見たニュース番組では、アメリカ軍が日本海に展開して万一米軍が北朝鮮に攻撃された時に自衛隊は…的なシナリオを、拓殖大学のエライさん(名前忘れた。どうでもいいおっさんだと思う)が得々としゃべっていて、気分悪くなってTVを消した。
 あと、きわめて単純かつ根本的な疑問…。世界で2番目かそこらに核兵器を持っているアメリカ様が他国の核問題を云々してもな、オレはええけどお前らはアカンて言われてもな…。当たり前に考えたら説得力のカケラもない話じゃないか。

 気が滅入った事がもうひとつ。「PUBLICITY」というメールマガジンを出している竹山徹朗さんがその存在を教えてくれた、ロシアの女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさんが暗殺された。彼女がチェチェン戦争について書いた本チェチェン・やめられない戦争は、暴力の質・量ともに想像を絶するすさまじさで、衝撃的すぎて未だにちゃんと読めていない。

 ジャーナリストが死を覚悟せざるを得ないロシアという国も、将軍様独裁のもと世界から切り離されて生きている(であろうと想像する)北朝鮮の人々も悲惨だ。だが、悲惨な隣国の事をとやかく言う前に、先祖代々から政治家一家のボンボンがスルスルっと首相になり、しかも人気があるというこの国も、そうとう謎めいて悲劇的だ。勇ましい事ばっかし言うてるあの人たちは、決して自分が戦争に行く事はない。

 そこらへんのやり切れなさは、初期エレファントカシマシ風にベランメェ調でわめき散らす新曲「友達なくすど(仮題)」に書いた。最近、ジェロニモレーベルでは新曲づいている。「村には戻る気はねぇんだ」と能天気に繰り返すボサノバ調の曲やら、「何を肩肘張ってんだ?この唄、今宵限りかも知れんし、これが見納めかも知れんよ」と無責任に歌い放つR&B系ロックンロールやら。
 あと、今年の春先にメキシコに行って現地パンクスに約束すっぽかされたり助けられたりした体験を唄った「ゲバラの夢、サパタの夢(仮題)」やら。「おまえにそっくりの女の子が座っていたので、目を疑った」と、ジェロニモレーベルにしては珍しくサイケに唄う、謎のバラードやら…。新曲ができる時は、同時多発的に無理矢理作ってしまうので大変だが、できてしまうと嬉しい。持ちネタが一挙に増えるのは、めちゃ楽しい。

 荒削りながら、ちょっとずつライブでも披露していってます。演奏しながら曲を固めていく過程が、これまた楽しいので。10/9には吟遊詩人での「ライブ百花繚乱」でも3曲ほどやった。

 話は前後するが、10/7の偽ジプシーのライブは滅茶苦茶おもしろかった。半年ぶりにアコーディオンのデビッチも参加してくれたのだが、大いに沸かせてくれたのはさすが。次に一緒にやれる時が楽しみだ!
 共演バンドは、CONJUNTO J(コンフント ジェイ)という、セニョール・スポック&セニョール・オノリオによる、おっさん二人組。「僕ら、朝から晩までこんなんばっかり聴いてるんです」と言いながら、ズッチャカズッチャカ♪と、ポルカのオンパレード。じつに潔くて気持ちいい。思わず、ステージにサボテンを並べたくなった。

 俺らがチョチェック演奏してる間も、二人のセニョールに影響されたカウンター席のお客までが「アハハァ!」とか「アィアィアィアィ~!」と、メキシコ風の合いの手(グリート)を叫び出す始末。テキサスのバーか、ここは。俺もかなり影響されました。グリート…、深いッス。
 TexMexとチョチェックの共演&狂宴。また、一緒にやらざるを得んなあ!

 11月2日の、高円寺UFO CLUBでのライブのフライヤーも届いた。友達の蜜輸入というバンドのイヴェントだ。
 そして、11月18日GERONIMO LABELx3(ジェロニモレーベル・ワンマン)まで、いよいよ5週間! この3年間近く、「俺(電気ギター+歌)+誰かドラムを叩く人」という身軽なスタイルで動いて来たが、その、集大成的な3時間ライブ=ラケンロ~ル総力戦だ。

 最近、プチ現実逃避に走り気味であったが、宣伝など、がんばらんといかんね。

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